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相続人等に対する売渡請求の撤回と不法行為―東京地方裁判所令和6年10月31日判決

公開 2024年10月31日

▶ 相続人等に対する相続株式売渡請求の手続の解説

相続によって自社の株式を取得した相続人に対し、会社法176条1項の売渡請求を行い、裁判所に売買価格の決定を申し立てた非公開会社が、2年半以上続いた手続の終盤で、裁判所の鑑定の結果が出た後に申立てを取り下げた場面の判例です。相続人らは、相当な価格で買い取ってもらえるという合理的な期待を侵害されたとして、手続に要した弁護士費用や私的鑑定の費用、慰謝料など合計約2,246万円の損害賠償を会社に求めましたが、東京地方裁判所令和6年10月31日判決は、請求をいずれも棄却しました。

判決は、相続人等に対する売渡請求は専ら会社の権利として定められた制度であり、会社法176条3項が会社は「いつでも」請求を撤回できると定めていることから、裁判所の終局決定又は和解により売買価格が決まるまでは撤回が広く許され、株式を買い取ってもらえるという相続人の期待は事実上のものにすぎないとしました。他方で、不当な目的での撤回や、具体的な買取りの提案を一方的に反故にした撤回など、信義則違反又は権利の濫用と評価される場合には、例外的に不法行為となり得るとの枠組みも示しています。

本記事では、相続人等に対する売渡請求を行う会社の立場から、価格決定の手続の途中で請求を撤回し又は申立てを取り下げることがどこまで許されるのか、どのような事情があると損害賠償のリスクが生じ得るのかを、判決本文に沿って整理します。

Contents
  1. 裁判例の基本情報
  2. 当事者の表記
  3. 事案の概要
    1. 相続人等に対する売渡請求の定めがある非公開会社で、相続が発生した
    2. 1株239円での売渡請求と価格決定の申立て
    3. 2年半以上の審理と裁判所の鑑定
    4. 鑑定の結果が出た後の申立ての取下げ
  4. 事案の経緯
  5. 問題となった法令の定め
    1. 会社法176条―相続人等に対する売渡しの請求
    2. 会社法177条―売買価格の決定
    3. 非訟事件手続法63条―申立ての取下げ
  6. 当事者の請求と主要な主張
    1. 相続人らの請求
    2. 争点1―取下げやそれに至る過程が不法行為に当たるか
    3. 争点2―損害
  7. 結論を左右した争点
  8. 裁判所が示した判断の枠組み
    1. 申立ての取下げは、売渡請求の撤回と「表裏一体」の問題である
    2. 相続人等に対する売渡請求は「会社及び既存の株主の都合に配慮した」制度である
    3. 終局決定又は和解までは、いつでも撤回できる
    4. 例外として不法行為となる場合
  9. 裁判所が認定した重要な事実と本件への当てはめ
    1. 当てはめの基礎とされた事実
  10. 各主張を採用し又は排斥した理由
    1. 撤回の時的限界をいう主張―解釈論としては採用できない
    2. 鑑定の結果が出ていたから判断に熟していたとの主張―前提自体が採れない
    3. 審理が長期に及んでいたとの主張―期間の長さだけでは取下げは制限されない
    4. 取下げの動機についての主張
  11. 主文及び結論
  12. 判断の射程
    1. 参考となる点
    2. 一般化できない点
    3. 相続人等に対する売渡請求を行う会社が確認しておきたいこと
  13. よくあるご質問
    1. 相続人に対する売渡請求をした後、価格決定の手続の途中で撤回することはできますか。
    2. 裁判所の鑑定の結果が出た後でも、価格決定の申立てを取り下げることはできますか。
    3. 撤回や取下げによって、相続人が手続に掛けた費用を会社が賠償しなければならないことはありますか。
    4. 審理が長期間に及んでいた場合でも、取下げは許されますか。
    5. 和解の協議で会社が価格を提示した場合、その後に撤回すると問題になりますか。
    6. 撤回や取下げに株主総会の決議は必要ですか。
  14. 関連する記事と御相談のご案内

裁判例の基本情報

裁判所 東京地方裁判所民事第31部
裁判日 令和6年10月31日
事件番号 令和5年(ワ)第13697号
事件の種類 損害賠償請求事件(不法行為に基づく損害賠償請求)
裁判の形式 判決
審級 第一審
結論 原告ら(相続人2名)の請求をいずれも棄却。訴訟費用は原告らの負担
上訴の状況 上訴の有無及び確定は確認できていません

この表は、判決本文の冒頭及び末尾の記載に基づいて当事務所が作成したものです。前提となった価格決定の手続は、東京地方裁判所令和元年(ヒ)第286号事件として係属していた非訟事件です。

当事者の表記

判決に出てくる会社名・氏名は、本記事独自のイニシャルに置き換えています。判決が用いた符号も、そのままでは使わず、次の表記に置き換えています。判決本文を引用する部分でも同じ表記に置き換え、置き換えた箇所を〔 〕で示しています。

本記事の表記 立場
医薬品製造販売会社MDC 被告。医薬品等の製造、販売等を主たる目的とする株式会社で、発行済株式の全部が譲渡制限株式である非公開会社です。定款に相続人等に対する売渡請求の定めを置いていました。相続人らに売渡請求を行い、価格決定を申し立てた後、申立てを取り下げました
相続人KTO氏 原告の1人。被相続人TMS氏の子で、遺産分割により医薬品製造販売会社MDCの株式4,755株を取得しました
相続人YSE氏 原告の1人。被相続人TMS氏の子で、遺産分割により医薬品製造販売会社MDCの株式4,755株を取得しました
被相続人TMS氏 平成30年12月14日に死亡した株主。死亡当時、医薬品製造販売会社MDCの株式9,510株を保有していました

本記事では、相続人KTO氏と相続人YSE氏をあわせて「相続人ら」といいます。判決本文に出てくる手続代理人、価格決定の手続で鑑定人に指定された公認会計士、私的鑑定を行った税理士法人及びコンサルティング会社は、役割だけで表記しています。

事案の概要

相続人等に対する売渡請求の定めがある非公開会社で、相続が発生した

医薬品製造販売会社MDCは、取締役会を置かず、監査役を置く株式会社です(定款上、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する定めがあります)。定款には、株式の譲渡又は取得について株主総会の承認を受けなければならない旨の定めがあり、発行済株式総数36万9,600株の全部が譲渡制限株式です。また、定款には、会社の株式を相続その他の一般承継により取得した者に対して売渡請求をすることができる旨の定めがありました。

平成30年12月14日、医薬品製造販売会社MDCの株式9,510株を保有していた被相続人TMS氏が死亡しました。その子である相続人KTO氏と相続人YSE氏は、令和元年10月2日、遺産分割により、これらの株式を4,755株ずつ取得しました。

1株239円での売渡請求と価格決定の申立て

医薬品製造販売会社MDCは、令和元年9月12日に相続人KTO氏に対し、同月25日に相続人YSE氏に対し、それぞれ会社法176条1項に基づき、売買価格を1株当たり239円(合計227万2,890円)として売渡請求をしました。続いて同月26日、東京地方裁判所に対し、会社法177条2項に基づき、売買価格を1株当たり239円とする旨の裁判を求める価格決定の申立てをしました。相続人らは、同年12月3日、利害関係参加の申出をして、この非訟事件の手続に利害関係参加人として参加しました。

2年半以上の審理と裁判所の鑑定

価格決定の手続では、合計13回の手続期日が開かれ、会社と相続人らはそれぞれ株式の価値の算定方法等について主張書面を提出し、私的鑑定を行うなどの立証活動をしました。会社は配当還元方式による1株当たり239円を、相続人らは当初、純資産価額方式による1株当たり16万8,870円を、その後、私的鑑定に基づくDCF法による1株当たり11万9,504円を主張しました。

裁判所は、令和3年11月10日に相続人らの申出に係る鑑定を採用し、鑑定人は、令和4年4月1日付けで、売渡請求の当時の1株当たりの売買価格をDCF法により5万4,608円とする鑑定意見を記載した鑑定書を提出しました。

鑑定の結果が出た後の申立ての取下げ

令和4年5月12日の第13回手続期日では、会社と相続人らの双方が鑑定書の誤りを指摘する書面を提出する意向を示し、次回期日が同月27日と指定されました。ところが、医薬品製造販売会社MDCは、その前の同月24日、非訟事件手続法63条1項に基づき、価格決定の申立てを取り下げました。

相続人らは、会社による売渡請求、価格決定の申立て、手続への対応を余儀なくさせたうえでの取下げが、株式について相当な価格で会社による買取りがされるとの合理的な期待を侵害するものであったと主張し、不法行為に基づく損害賠償を求めて提訴しました。

事案の経緯

時期 出来事(判決本文の前提事実及び認定事実による)
平成30年12月14日 被相続人TMS氏が死亡(医薬品製造販売会社MDCの株式9,510株を保有)
令和元年9月12日 会社が相続人KTO氏に対し、1株当たり239円として売渡請求
令和元年9月25日 会社が相続人YSE氏に対し、1株当たり239円として売渡請求
令和元年9月26日 会社が東京地方裁判所に価格決定を申し立てる(1株当たり239円とする裁判を求める)
令和元年10月2日 相続人らが遺産分割により株式を4,755株ずつ取得
令和元年10月29日 第1回手続期日。会社は、税理士法人による私的鑑定に基づき、配当還元方式で1株当たり239円と主張
令和元年12月3日 相続人らが利害関係参加。その後、純資産価額方式(時価修正後)で1株当たり16万8,870円と主張
令和2年10月2日 第6回手続期日。裁判所が1株当たり約2,103円とする和解案を提示するが、双方とも受け入れず。相続人らは裁判所の指示により鑑定の申立てを検討
令和3年5月12日 第8回手続期日。相続人らが、コンサルティング会社による私的鑑定に基づき、DCF法で1株当たり11万9,504円と主張。会社の手続代理人は裁判所の鑑定は必要でないと意見
令和3年7月12日 第9回手続期日。裁判所が、双方の主張立証はひととおりされたのではないかとの認識を示すが、相続人らの手続代理人が主張の追加を申し立てる
令和3年8月31日 相続人らが鑑定の申出。その後、算定基準日を令和元年9月25日時点に訂正し、鑑定費用を予納
令和3年11月10日 裁判所が鑑定の申出を採用し、公認会計士を鑑定人に指定
令和4年4月1日付け 鑑定人が、DCF法により1株当たり5万4,608円とする鑑定書を提出
令和4年5月12日 第13回手続期日。会社の手続代理人が鑑定の前提事項の誤りを指摘し、書面の提出を予定。相続人らの手続代理人も鑑定書の誤りを指摘する書面の提出の意向。次回期日を同月27日と指定。会社の手続代理人は、鑑定の結果に依拠した和解は困難と述べる
令和4年5月24日 会社が価格決定の申立てを取り下げる
令和5年 相続人らが本件の損害賠償請求訴訟を提起(遅延損害金の起算日は訴状送達の日の翌日である令和5年6月16日)
令和6年10月31日 東京地方裁判所が相続人らの請求を棄却する判決

相続人らが遺産分割により株式を取得した日(令和元年10月2日)は、売渡請求及び価格決定の申立てより後の日付ですが、判決本文の記載のとおりとしています。判決は、この先後関係について特に論じていません。

問題となった法令の定め

本件は契約条項ではなく、会社法と非訟事件手続法の定めの解釈が問題となった事案です。以下は、判決本文が示した各規定の内容を、当事務所の言葉で整理したものです(条文そのものの引用ではありません)。

会社法176条―相続人等に対する売渡しの請求

定款に定めがある非公開会社は、相続その他の一般承継により株式を取得した者に対し、その株式を会社に売り渡すことを請求することができます(1項本文)。この請求は、会社が一般承継があったことを知った日から1年以内に限られます(1項後段)。会社は、この請求を「いつでも」撤回することができます(3項)。

会社法177条―売買価格の決定

売渡請求があった場合、売買価格は会社と株主との協議で定めますが(1項)、売渡請求の日から20日以内に、会社又は株主は裁判所に売買価格の決定を申し立てることができます(2項)。裁判所は、売買価格の決定に当たり、売渡請求の時における会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければなりません(3項)。20日以内に協議が調わず、価格決定の申立てもない場合には、売渡請求は効力を失います(5項)。

非訟事件手続法63条―申立ての取下げ

非訟事件の申立ては、終局決定があるまで、その全部又は一部を取り下げることができます(1項本文)。判決は、取下げがあった部分については、申立ては初めから係属していなかったものとみなされる(同条2項前段が準用する民事訴訟法262条1項)としています。

このほか、判決は、相続人等に対する売渡請求による株式の取得が自己株式取得の財源規制に服すること(会社法461条1項5号)、取得により欠損が生じた場合に業務執行者の責任の原因となり得ること(会社法465条1項7号)も、制度の性格を示す規定として挙げています。

当事者の請求と主要な主張

相続人らの請求

相続人らは、医薬品製造販売会社MDCに対し、相続人らの連帯債権として、2,247万3,625円及びこれに対する令和5年6月16日から支払済みまで年3パーセントの割合による遅延損害金の支払を求めました。相続人らが挙げた損害の内訳は次のとおりです。

損害の項目(相続人らの主張) 金額
価格決定の手続の追行のための弁護士費用 407万6,546円
私的鑑定の費用等 1,575万4,023円
慰謝料 60万円
本件訴訟の追行のための弁護士費用 203万3,056円

判決本文は、この内訳の合計額が2,246万3,625円であると注記しており、請求の趣旨の金額(2,247万3,625円)とは1万円の差があります。いずれも判決本文の記載のとおりです。

争点1―取下げやそれに至る過程が不法行為に当たるか

論点 相続人らの主張 医薬品製造販売会社MDCの主張
株主の立場と撤回の時的限界 価格決定の手続でのやり取りは、売買契約の締結に向けた価格交渉に類似する。売渡請求は会社だけが一方的に行うことができ、株主は代理人への依頼や私的鑑定などで多額の費用を負担して対応を強いられる不安定な地位に置かれるから、契約交渉の当事者と同等以上に保護されるべきである。審理が熟して裁判所の決定が出されることが確実となった時点以降の撤回や取下げは、会社法176条3項や非訟事件手続法63条1項にかかわらず、信義則上許されない 価格決定の申立ては、終局決定までは裁判所の許可なく取り下げることができ(非訟事件手続法63条1項本文)、利害関係参加人の同意も要しない。手続の進み具合にかかわらず、株主が一定額で買い取られることに確実な期待を抱くことは観念し得ない。会社法176条3項は、会社が「いつでも」撤回できると定めている
本件の手続の状況 約2年半、13回の期日を重ね、裁判所の鑑定の結果も明らかになっていた。裁判所は自ら実施した鑑定に従って決定する蓋然性があり、鑑定に不合理な点もないから、鑑定どおりの決定が出されることは確実であった。会社は、鑑定の結果が自らの主張にそぐわないという不当な理由・動機から突如取り下げたもので、取下げとそれに至る経緯の全体について責任を負う 鑑定どおりの決定が確実であったことは否認する。取下げの時点では、鑑定の結果について双方が意見書面を提出する予定であり、まだ議論の途上で、非訟事件手続法55条にいう「裁判をするのに熟したとき」ではなかった

相続人らは、このほか、価格決定の申立てがされた以上は売渡請求の撤回の後でなければ申立てを取り下げることはできないという解釈を前提に、取下げ後の法律状態に会社法177条5項は適用されないと主張し、また、売渡請求の撤回について株主総会の決議がされていないから取下げは効力を欠くとも主張しました。さらに、売渡請求の撤回を広く許せば会社による投機的な売渡請求が許されることになるとして、この主張に沿う法律意見書を証拠として提出しています。

争点2―損害

相続人らは、売却の実現を前提に価格決定の手続で費用を支出したのに、違法な取下げとそれに至る一連の行為によって全く無意味なものとなったから、弁護士費用と私的鑑定の費用は不法行為と相当因果関係のある損害であると主張しました。慰謝料については、売渡請求は想定外であったが価格の協議に応じる用意があったのに、会社が一方的に申立てに踏み切り、相続人らが誠実に対応したにもかかわらず、手続が間もなく終結する局面で突如取り下げたという不誠実な行為により、多大な精神的苦痛を被ったと主張しました。会社は、損害についていずれも争いました。

結論を左右した争点

判決は、争点を、取下げやそれに至る過程が不法行為を構成するか(争点1)と、損害(争点2)の2つに整理しました。結論を左右したのは争点1であり、争点2については、争点1の判断により請求に理由がないとして、判断していません。

争点1の中で判決が重視したのは、次の3点です。

  1. 価格決定の申立ての取下げを、非訟事件の申立ての取下げとしてではなく、会社による売渡請求の撤回の問題として捉えるべきか。
  2. 会社法176条3項が定める撤回の自由に、価格決定の手続の進み具合による時的な限界があるか。限界がないとして、例外的に不法行為となるのはどのような場合か。
  3. 本件で、裁判所の鑑定の結果が出ていたこと、審理が2年半以上に及んでいたことが、信義則違反又は権利の濫用を基礎付けるか。

お手元の資料と経緯をお聞きし、進め方の順序をお示しします。

裁判所が示した判断の枠組み

申立ての取下げは、売渡請求の撤回と「表裏一体」の問題である

判決は、まず、価格決定の申立ては会社による売渡請求を前提とするもので、売渡請求が撤回されれば申立ての利益も当然に失われると述べました。逆に、申立てが取り下げられると申立ては初めから係属していなかったものとみなされ、取下げが売渡請求から20日を超えてされた場合には、会社法177条5項により売渡請求は効力を失い、売渡請求が撤回されたのと同様の状態が生じるとしました。

そのうえで、取下げがどのような法的問題を生じさせるかは、売渡請求の撤回がどのような場合に許されないかという問題と表裏一体であるとし、括弧書きで次のように述べています。

「その意味において、本件取下げの法的な問題について、単に非訟事件の申立ての取下げという観点から検討するのは適切ではないというべきであろう。」

判決は、売渡請求について会社による撤回が許されない場合があるか、あるとすればどのような場合か、という問題設定で検討を進めました。あわせて、取下げ後の法律状態に会社法177条5項は適用されないとする相続人らの主張は、売渡請求後の法律関係を速やかに確定させようとする同条2項及び5項の趣旨と相いれないとして採用せず、売渡請求の撤回について株主総会の決議がないから取下げは無効であるとの主張は、相続人ら自身が取下げがあったことを前提に期待権侵害を主張している以上、本件との関係では意味がないとしました。

相続人等に対する売渡請求は「会社及び既存の株主の都合に配慮した」制度である

判決は、会社法上の他の株式の譲渡等の請求の制度では、請求の撤回に相手方の承諾を要するなどの制限が加えられているのに対し(判決は、会社法143条、179条の6第1項、777条8項、785条7項、787条8項、797条7項、806条7項、808条8項を例に挙げています)、相続人等に対する売渡請求については、会社法176条3項が「いつでも」撤回できると定め、撤回自体や撤回の時期を制限する規定が存在しないことを指摘しました。

そして、その理由を、この制度の性格に求めました。

「非公開会社において、株式を一般承継によって取得した者が会社ないし既存の株主にとって好ましくない者であった場合に、既存の株主による総会決議により当該株式取得者を排除することを可能にするという、会社及び既存の株主の都合に配慮したやや特殊な制度であることを反映したものと解される。」

判決は、この性格が、財源規制(会社法461条1項5号)、欠損が生じた場合の業務執行者の責任(会社法465条1項7号)、そして裁判所が売買価格の決定に当たり会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならないこと(会社法177条3項)といった関係規定の在り方からも裏付けられるとしています。

終局決定又は和解までは、いつでも撤回できる

判決は、この制度が専ら会社の権利として定められていることから、次のように述べました。

「会社の都合で売渡請求権を行使する必要がなくなったときには、売渡請求の撤回を広く許容することが相当であり、同条3項はそのことを明らかにしたものと解される。」

そして、価格決定の申立てがされた後であっても、次のとおりであるとしました。

「裁判所による株式売買価格の終局決定又は和解により株式の売渡価格が決まるまでの間は、同条3項の文言どおり、いつでも請求を撤回することが可能であると解され、株式を一般承継により取得した者が、会社に自己の保有する株式を買い取られることについて抱く期待は、事実上のものに過ぎないというべきである。」

さらに、売渡請求ができる期間が会社が一般承継を知った日から1年以内に限られること(会社法176条1項後段)、売渡請求から20日以内に協議が調った場合を除き価格決定の申立てをしなければ売渡請求自体が失効すること(会社法177条5項)を挙げ、次のように述べています。

「会社が売渡請求や価格決定の申立てをしたとしても、そのこと自体によって、売渡請求の対象とされた株主に対して何らかの信義則上の義務を負うことになるとも解し難い。」

つまり、会社は、期間の制限があるために売渡請求と価格決定の申立てを急いで行わざるを得ない立場にあり、請求や申立てをしたこと自体から、株主に対する特別の義務が生じるわけではないという考え方です。

例外として不法行為となる場合

以上を踏まえ、判決は、撤回が不法行為となる場合について、次の枠組みを示しました。本件の判断の中心となる部分です。

「したがって、価格決定申立てに対する終局決定又は和解の前にされた会社による売渡請求の撤回が、売渡請求の相手方である株主に対する不法行為に当たることは原則として考え難いというべきであり、会社において、一般承継により株式を取得した者を害する等の不当な目的をもって売渡請求の撤回を行った場合や、会社が対象となる株主との間で一定の価格で買い取ることを前提とした具体的な提案を行い、株主においてもそれを前提とする検討を行うなど準備を進めていたにもかかわらず、会社が一方的に提案を反故にして売渡請求を撤回した場合など、会社による売渡請求の撤回が信義則違反ないし権利の濫用と評価されるようなときに限り、例外的に株主に対する不法行為を構成することになるものと解される。」

この枠組みを整理すると、次のとおりです。

区分 判決の示した内容
原則 終局決定又は和解の前の撤回(申立ての取下げを含みます)は、株主に対する不法行為に当たることは原則として考え難い
例外の要件 撤回が信義則違反又は権利の濫用と評価されるようなとき
例外の例1 一般承継により株式を取得した者を害する等の不当な目的をもって撤回した場合
例外の例2 会社が一定の価格で買い取ることを前提とした具体的な提案を行い、株主もそれを前提とする検討を行うなど準備を進めていたのに、会社が一方的に提案を反故にして撤回した場合

裁判所が認定した重要な事実と本件への当てはめ

当てはめの基礎とされた事実

判決は、認定事実及び弁論の全趣旨により、次の事実を認めました(以下は判決本文の要約です)。

  • 価格決定の手続での当事者間の主張には約500倍もの大きな隔たりがあり、手続期日を重ねてもその隔たりは狭まらなかったこと。
  • 裁判所の鑑定の結果として示された額(1株当たり5万4,608円)と会社の主張額(1株当たり239円)との間にも約250倍もの隔たりがあったこと。
  • 会社の手続代理人は、期日で鑑定の前提事項に誤りがあるなどと指摘して疑義を呈し、新たな証拠の提出も検討すると述べ、相続人らの手続代理人も鑑定書の誤りを指摘する書面を提出する予定であると述べたこと。
  • 双方の手続代理人の姿勢を踏まえて手続期日が続行されることになり、会社はその後の期日までの間に取下げをしたこと。
  • 取下げの時点で、裁判所による終局決定はされておらず、その具体的な予定も定まっていなかったこと。

判決は、これらの事実から、次のとおり判断しました(当事者の呼称を本記事の表記に置き換えています)。

「そうすると、〔医薬品製造販売会社MDC〕が〔相続人ら〕を害する目的で本件取下げに及んだと認めることはできないし、本件取下げが〔相続人ら〕との関係で信義則違反ないし権利の濫用と評価されるようなものであったということもできないのであって、〔医薬品製造販売会社MDC〕が行った本件取下げが〔相続人ら〕に対する不法行為を構成するものと認めることはできない。」

各主張を採用し又は排斥した理由

撤回の時的限界をいう主張―解釈論としては採用できない

相続人らは、撤回を広く許せば会社による投機的な売渡請求が許されることになるから、審理が熟して価格決定が出されることが確実な段階に至った後の撤回や取下げは違法となると主張し、これに沿う法律意見書を提出しました。判決は、相続人等に対する売渡請求が非公開会社の運営の都合に配慮した制度で、専ら会社の権利として定められていることから撤回を広く許容すべきであること、非訟事件手続法63条1項が終局決定の前には裁判所の決定を経ずに自由に申立てを取り下げることを認めていることを挙げ、法律意見書の見解について次のように述べました。

「立法論としてはともかく、会社法176条3項や非訟事件手続法63条の解釈論としては採用することが困難といわざるを得ない。」

鑑定の結果が出ていたから判断に熟していたとの主張―前提自体が採れない

相続人らは、裁判所の鑑定の結果が明らかになっていたから、裁判所が鑑定に沿った価格決定をすることは確実で、手続は判断に熟していたと主張しました。判決は、株式の価格決定の申立てを受けた裁判所は、売渡請求の制度の趣旨に従い、合理的な裁量によって公正な価格を形成すべきものであるとし、最高裁判所平成27年3月26日第一小法廷決定及び最高裁判所平成23年4月19日第三小法廷決定を参照して、次のように述べました。

「鑑定を実施した場合においても、裁判所は鑑定人の意見に拘束されるものではなく、鑑定の前提とされた事実についてはもちろん、鑑定意見の内容の信用性をも吟味する必要があることは当然である」

さらに、価格決定では裁判所がその他一切の事情の考慮を義務付けられている点で(会社法177条3項)、「鑑定結果に捉われずに裁判をする余地が他の事案類型に比して大きいともいい得る。」としました。そして、会社だけでなく相続人ら自身も鑑定の誤りを指摘する意向であったのだから、裁判所が鑑定に沿った価格決定をすることが確実で、手続が判断に熟していたという前提自体が採り得ないとして、この主張を退けました。

審理が長期に及んでいたとの主張―期間の長さだけでは取下げは制限されない

相続人らは、審理期間が長期に及んでいたことも指摘しました。判決は、13回の期日が重ねられ、新型コロナウイルス感染症のまん延に伴う期日の取消しや鑑定の実施の影響もあって、第13回期日の時点で申立てから2年7か月以上が経過していたことを認めました。しかし、審理期間の長短は事案の内容や手続関係者の準備の状況などの諸般の事情に左右されるとし、「審理に一定の期間を要していることのみをもって、取下げが許されなくなるというものではなく」、撤回が信義則違反又は権利の濫用と評価されるようなときに限り、取下げが違法と評価される余地が生じるとしました。

そのうえで、本件の手続の推移について、双方の主張する価格には約500倍もの隔たりがあり、期日を重ねても差が埋まらなかったこと、1株当たり約2,103円とする裁判所の和解の打診に相続人らも応じなかったこと、相続人らはコンサルティング会社に私的鑑定を依頼するなど、自らの判断で費用と時間を掛けて相応の主張立証を行い、鑑定の結果についてもその誤りを指摘する意向を示していたことを挙げ、次のとおり判断しました(当事者の呼称を本記事の表記に置き換えています)。

「少なくとも、〔医薬品製造販売会社MDC〕が本件取下げをした時点において、〔医薬品製造販売会社MDC〕が売渡請求の撤回をすることが信義則違反ないし権利の濫用と評価される余地があったものとは認められない。」

取下げの動機についての主張

相続人らは、会社が鑑定の結果が自らの主張にそぐわないという不当な理由・動機から取り下げたと主張していました。判決は、上記の事実関係から、会社が相続人らを害する目的で取下げに及んだと認めることはできないとしています。判決は、鑑定の結果が会社の主張と大きく異なったことが取下げの理由であったかどうかを独立に認定したうえで評価したものではなく、例外として挙げた「害する等の不当な目的」があったとは認められないと判断したものです。

主文及び結論

判決の主文は、「原告らの請求をいずれも棄却する。」「訴訟費用は原告らの負担とする。」というものです(「原告ら」は相続人KTO氏及び相続人YSE氏を指します)。

判決は、争点1について、「以上によれば、〔医薬品製造販売会社MDC〕による本件取下げやそれに至る過程が違法なものであったとは認め難く、ほかにこの点を認めるに足りる的確な証拠もない。」と結論付け、その余の点(損害)について判断するまでもなく、相続人らの請求には理由がないとしました(引用中の会社名は本記事の表記に置き換えています)。上訴の有無及び確定は確認できていません。

判断の射程

以下は、判決の内容を踏まえた当事務所の評価です。判決が述べた事項と区別してお読みください。

参考となる点

  • 価格決定の手続の途中でも、会社は売渡請求を撤回し、申立てを取り下げることができるとされたこと。本判決は、会社法176条3項の「いつでも」という文言と、制度が専ら会社の権利として定められていることを根拠に、終局決定又は和解により売買価格が決まるまでは撤回が広く許されるとしました。相続人等に対する売渡請求を行う会社にとっては、裁判所の鑑定の結果が会社の想定を大きく上回り、分配可能額や資金繰りの観点から取得を続けることが難しくなった場合でも、終局決定の前であれば撤回又は取下げという選択肢が残ることを示した判断といえます。
  • 取下げは売渡請求の撤回と同じ問題として扱われたこと。本判決は、売渡請求から20日を超えてされた価格決定の申立ての取下げにより売渡請求が効力を失い、撤回と同様の状態が生じるとし、取下げの適否を撤回の適否と表裏一体の問題として判断しました。会社が手続から離脱する方法として、取下げと撤回のいずれを選んでも、同じ枠組みで評価されることになります。
  • 相続人の期待は「事実上のもの」とされ、会社は請求や申立てをしたこと自体から信義則上の義務を負わないとされたこと。売渡請求の相手方となった相続人が手続に多額の費用を掛けたとしても、その費用は、原則として会社の損害賠償の対象にならないことになります。本件では、弁護士費用と私的鑑定の費用等で合計約1,983万円の損害が主張されましたが、請求は棄却されました。
  • 例外として不法行為となる場合が具体的に示されたこと。本判決は、不当な目的による撤回と、具体的な買取りの提案を一方的に反故にした撤回を例として挙げました。会社の側からみると、価格決定の手続の中で、一定の価格での買取りを前提とする具体的な提案をし、相続人の側がそれを前提に準備を進めている場合には、その後の撤回が信義則違反と評価されるリスクがあることになります。和解の協議で具体的な価格を提示する際には、この点を意識しておく必要があると考えられます。
  • 裁判所の鑑定の結果が出ただけでは、手続は「判断に熟した」とはされなかったこと。本判決は、価格決定では裁判所は鑑定人の意見に拘束されず、その他一切の事情を考慮する必要があることから、鑑定に捉われずに裁判をする余地が大きいとし、双方が鑑定の誤りを指摘する意向であった本件では、鑑定どおりの決定が確実であったとはいえないとしました。

一般化できない点

  • 本判決は、双方の主張額に約500倍の隔たりがあり、会社だけでなく相続人らも鑑定の誤りを指摘する意向を示していた、取下げの時点で終局決定の予定が定まっていなかった、相続人らが裁判所の和解の打診に応じていなかった、という本件の具体的な事情を踏まえた判断です。会社が具体的な買取りの提案をしていた事案、双方が鑑定の結果を受け入れて決定を待つだけの段階にあった事案などでは、評価が異なる可能性があります。
  • 判決は、例外として不法行為となる場合を「など」として例示しており、例外がこの2つの場合に限られるとしたものではありません。
  • 判決は、損害(争点2)について判断していません。仮に撤回が違法と評価された場合に、弁護士費用や私的鑑定の費用、慰謝料がどの範囲で損害となるかについて、本判決から結論を導くことはできません。
  • 相続人らは、売渡請求の撤回について株主総会の決議がないことも主張しましたが、判決は、本件との関係では意味がないとして、撤回に株主総会の決議が必要かどうかについて判断していません。
  • 本件では、売渡請求が相続の発生から9か月余り後にされ、相続人らが遺産分割により株式を取得した日はそれより後の日付として記載されていますが、判決は、売渡請求の期間の制限(会社法176条1項後段)や、遺産分割の前の売渡請求の相手方について論じていません。これらの点について、本判決から結論を導くことはできません。
  • 本判決は第一審の判決であり、上訴の有無及び確定は確認できていません。

相続人等に対する売渡請求を行う会社が確認しておきたいこと

本判決を踏まえると、相続人等に対する売渡請求を行う会社の側では、次の点を整理しておくことが考えられます。いずれも本判決を踏まえた当事務所の着眼点であり、本判決がこれらを判断したものではありません。

  • 請求の前の価格の見通し。本件では、会社の主張額と裁判所の鑑定の結果との間に約250倍の開きが生じました。価格決定の申立てがされると、裁判所の決定は会社の想定を大きく上回ることがあり得ます。売渡請求をする前に、配当還元方式以外の評価方法による価格の幅や、分配可能額の範囲で取得できるかを検討しておくことが重要です。
  • 撤回・取下げの判断の時期。本判決によれば、撤回の自由は終局決定又は和解により売買価格が決まるまでとされています。決定が出た後や和解が成立した後には、同じ扱いにはならないと考えられます。撤回を検討する場合は、手続の進み具合を踏まえて時期を判断する必要があります。
  • 和解の協議での提案の仕方。本判決が例外として挙げた、具体的な提案を一方的に反故にして撤回した場合に当たらないよう、和解の協議で価格を提示する際には、それがどのような前提の提案であるかを明確にし、提案を撤回する場合の経過を記録に残しておくことが考えられます。
  • 撤回の目的の説明。不当な目的による撤回は例外として不法行為になり得るとされています。撤回の理由(財源の状況、取得の必要性の変化など)を社内で整理し、記録しておくことが、後に目的を争われた場合の備えになります。
  • 撤回後の株主との関係。撤回又は取下げにより売渡請求が効力を失うと、相続人は引き続き株主として残ります。会社が一般承継を知った日から1年以内という期間の制限があるため、同じ相続について改めて売渡請求をすることができるかは期間との関係で問題となり得ます。撤回後の株主との関係をどうするかもあわせて検討しておく必要があります。

よくあるご質問

相続人に対する売渡請求をした後、価格決定の手続の途中で撤回することはできますか。

本判決は、会社法176条3項が会社は「いつでも」請求を撤回できると定めていることなどから、裁判所の終局決定又は和解により売買価格が決まるまでは、価格決定の申立てをした後であっても撤回が可能であるとしました。価格決定の申立ての取下げについても、売渡請求の撤回と同じ問題として判断しています。

裁判所の鑑定の結果が出た後でも、価格決定の申立てを取り下げることはできますか。

本件では、裁判所の鑑定の結果が出た後、次回期日の前に申立てが取り下げられましたが、不法行為には当たらないとされました。判決は、裁判所は鑑定人の意見に拘束されず、本件では双方が鑑定の誤りを指摘する意向であったことから、鑑定どおりの決定が確実で手続が判断に熟していたとはいえないとしています。

撤回や取下げによって、相続人が手続に掛けた費用を会社が賠償しなければならないことはありますか。

本判決は、終局決定又は和解の前の撤回が不法行為に当たることは原則として考え難いとし、相続人の期待は事実上のものにすぎないとしました。ただし、不当な目的をもって撤回した場合や、具体的な買取りの提案を一方的に反故にして撤回した場合など、信義則違反又は権利の濫用と評価されるときは、例外的に不法行為となり得るとしています。本件では例外に当たらないとされ、損害の範囲については判断されていません。

審理が長期間に及んでいた場合でも、取下げは許されますか。

本判決は、審理期間の長短は事案の内容や準備の状況などに左右されるとし、審理に一定の期間を要していることだけで取下げが許されなくなるものではないとしました。本件では、申立てから2年7か月以上、13回の期日を経ていましたが、取下げは違法とされませんでした。

和解の協議で会社が価格を提示した場合、その後に撤回すると問題になりますか。

本判決は、会社が一定の価格で買い取ることを前提とした具体的な提案を行い、株主もそれを前提とする検討を行うなど準備を進めていたのに、会社が一方的に提案を反故にして撤回した場合を、例外的に不法行為となり得る場合の例として挙げています。本件ではそのような事情は認められませんでしたが、具体的な提案をする場合には注意が必要です。

撤回や取下げに株主総会の決議は必要ですか。

相続人らは、撤回について株主総会の決議がないことを理由に取下げの効力を争いましたが、本判決は、相続人ら自身が取下げがあったことを前提に損害賠償を求めている以上、本件との関係では意味がないとし、決議の要否については判断していません。

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執筆者

弁護士法人M&A総合法律事務所 代表弁護士 土屋勝裕(東京弁護士会所属 登録番号26775)

2024年(令和6年)10月に最高裁判所において株式買取請求権に関する逆転判決を得た弁護士です。長島・大野・常松法律事務所に在籍した後、慶應義塾大学ビジネス・スクール及びペンシルベニア大学ウォートン校に留学し、ファイナンス理論並びにM&A及び不動産を専攻しました。不動産投資信託(J-REIT)の上場案件にも関与しています。

主として取り扱う分野 M&A、株式買取請求権、非上場株式の価格の決定、企業価値評価、事業承継及び企業法務

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本記事の記載は一般的な法律情報であり、個別の事案に関する法律上の助言ではありません。記載した経歴は事実の記述であり、個別の事件の結果を保証するものではありません。

著書

非上場会社における少数株主対策の手法と実務
『非上場会社における少数株主対策の手法と実務』(日本法令)
中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策
『中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策』(清文社)
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