収益還元法による非上場株式の価値の試算

将来の利益を資本還元率で割り戻す「収益還元法」により、自社株式の価値を試算できます。少数株主との株式の価格をめぐる裁判(株式の価格の決定等)では、収益還元法が用いられることがあり、相続税評価額を大きく上回る価格が主張されることがあります。

試算の入力

収益還元法による株式の価値(会社全体)

―

資本還元率株式の価値(会社全体)1株当たり

本試算は、収益還元法の基本的な算式による概算です。実際の株式の価値は、利益の見込み、資本還元率の設定、非事業用資産の評価、他の評価方法との併用の有無等によって大きく異なります。相続税・贈与税の申告に用いる評価額(財産評価基本通達による評価額)ではありません。具体的な評価に当たっては、公認会計士、税理士等の専門家に確認してください。

収益還元法の計算式

株式の価値 = 将来の年間利益(税引後)÷(資本還元率 - 成長率)+ 非事業用資産事業から生じる利益による場合:事業の価値 - 有利子負債 + 非事業用資産CAPMによる資本還元率 = 無リスク利子率 + ベータ値 × 市場リスクプレミアム + サイズリスクプレミアム等

収益還元法は、会社が将来にわたって生み出すと見込まれる利益を、株主が期待する収益率(資本還元率)で割り戻して、株式の価値を求める方法です。成長率を見込む場合は、翌年の利益を基に、資本還元率から成長率を差し引いた率で割り戻します。資本還元率が1%変わるだけで価値は大きく変わるため、上の表で資本還元率ごとの価値を比べられるようにしています。

裁判所の価格決定と収益還元法

非上場株式には市場価格がないため、裁判所が株式の価格を決定する手続(譲渡制限株式の売買価格の決定(会社法第144条)、全部取得条項付種類株式の取得価格の決定(会社法第172条)、特別支配株主の株式等売渡請求に係る売買価格の決定(会社法第179条の8)、反対株主の株式買取請求に係る価格の決定(会社法第786条等)等)では、会社の状況に応じて、収益還元法、DCF法、純資産法、配当還元法等が単独で又は併用して用いられています。継続して事業を営み、利益を上げている会社では、収益還元法やDCF法の比重が大きくなる傾向があります。

もっとも、どの評価方法を用い、どのような前提(将来の利益、資本還元率等)を置くかは事案ごとに判断され、試算の結果がそのまま価格となるものではありません。

試算の際の留意点

  • 利益は、役員報酬の水準の調整や一時的な損益の除外を行った、正常な利益を用います。
  • 株主に帰属する利益を用いる場合は、支払利息を差し引いた後の利益を用い、有利子負債は差し引きません。
  • 非事業用資産を加算する場合は、その資産から生じる収益(受取利息、賃貸収入等)を利益から除きます。

試算の結果を踏まえて、一度ご相談ください

少数株主との買取価格の交渉は、評価の方法と根拠の示し方で結果が大きく変わります。会社側の立場から、具体的な見通しをお伝えします。

お手元に決算書がなくても構いません。ご相談の内容は、秘密として厳守します。