非上場株式の相続税評価額の試算(原則的評価方式・配当還元方式)

財産評価基本通達に基づいて、自社株式の相続税評価額(原則的評価方式)と配当還元方式による価額を試算できます。少数株主が相続税評価額を根拠に買取価格を示してきた場合に、その金額を確かめる参考となります。

1 会社の規模の判定

2 類似業種比準価額

左から順に、課税時期の属する月、前月、前々月、前年平均、課税時期の属する月以前2年間の平均です。

3 純資産価額

4 株式の評価額

1株当たりの相続税評価額(試算)

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本試算は、財産評価基本通達178から188-2までの定めに基づく概算です。特定の評価会社(比準要素数1の会社、株式等保有特定会社、土地保有特定会社、開業後3年未満の会社等、開業前又は休業中の会社、清算中の会社)、種類株式、配当期待権・株式の割当てを受ける権利等の修正、同族株主等の判定は、試算に含めていません。実際の評価額は個別の事情により異なりますので、申告に当たっては税理士等の専門家に確認してください。

原則的評価方式による評価額

大会社:類似業種比準価額(純資産価額の方が低い場合は純資産価額)中会社:類似業種比準価額 × L + 純資産価額 ×(1 - L) (類似業種比準価額に代えて純資産価額を用いることもできます)小会社:純資産価額(類似業種比準価額 × 0.50 + 純資産価額 × 0.50 の方が低い場合はその額)

同族株主等が取得した非上場株式は、会社の規模に応じて、類似業種比準価額と純資産価額を組み合わせて評価します(財産評価基本通達179)。中会社と小会社では、株式の取得者とその同族関係者の議決権の合計数が50%以下である場合、純資産価額を80%として計算します(同通達185ただし書)。

会社の規模の判定表

従業員数が70人以上の会社は大会社です。70人未満の会社は、「総資産価額及び従業員数」による区分(いずれか下位の区分)と、「取引金額」による区分のうち、上位の区分により判定します(財産評価基本通達178、179)。

会社の規模総資産価額(帳簿価額)卸売業/小売・サービス業/それ以外従業員数直前期末以前1年間の取引金額卸売業/小売・サービス業/それ以外
大会社20億円以上/15億円以上/15億円以上35人超30億円以上/20億円以上/15億円以上
中会社(L=0.90)4億円以上/5億円以上/5億円以上35人超7億円以上/5億円以上/4億円以上
中会社(L=0.75)2億円以上/2億5,000万円以上/2億5,000万円以上20人超3億5,000万円以上/2億5,000万円以上/2億円以上
中会社(L=0.60)7,000万円以上/4,000万円以上/5,000万円以上5人超2億円以上/6,000万円以上/8,000万円以上
小会社7,000万円未満/4,000万円未満/5,000万円未満5人以下2億円未満/6,000万円未満/8,000万円未満

純資産価額の計算

1株当たりの純資産価額 =(相続税評価額による総資産価額 - 負債の合計額 - 評価差額に対する法人税額等相当額)÷ 課税時期の発行済株式数評価差額に対する法人税額等相当額 =(相続税評価額による純資産価額 - 帳簿価額による純資産価額)× 38%

配当還元方式

配当還元価額 = 1株(50円)当たりの年配当金額 ÷ 10% × 1株当たりの資本金等の額 ÷ 50円

同族株主以外の株主等が取得した株式は、配当還元方式により評価します(財産評価基本通達188-2)。年配当金額は直前期末以前2年間の平均額により、2円50銭未満の場合や無配の場合は2円50銭とします。配当還元価額が原則的評価方式による価額を超える場合は、原則的評価方式による価額とします。

相続税評価額と実際の価値との関係

相続税評価額は、相続税・贈与税の申告のための評価額です。遺産分割、遺留分侵害額の請求、株式の売買の価格の交渉、裁判所による株式の価格の決定等の場面では、実際の価値(時価)が問題となり、相続税評価額とは異なる金額となることがあります。

試算の結果を踏まえて、一度ご相談ください

少数株主との買取価格の交渉は、評価の方法と根拠の示し方で結果が大きく変わります。会社側の立場から、具体的な見通しをお伝えします。

お手元に決算書がなくても構いません。ご相談の内容は、秘密として厳守します。