医療法人の側の払戻し対応
退社した社員・相続人から払戻しを求められた医療法人の方へ
定款の定め、社員の資格を喪失した時期及び払戻額の算定の基礎を確かめ、医療の提供を続けながら支払える解決の形を、交渉と裁判の両面から設計します。
元日本最大の法律事務所出身
弁護士法人M&A総合法律事務所
代表弁護士土屋 勝裕

まずは、お電話又はご相談のお申込みのページからご連絡ください
一つでも当てはまる場合は、相手方に回答する前にご相談ください。医療法人、理事長及び残る社員の側からのご相談を承ります。
そのお悩みは、弁護士法人M&A総合法律事務所にご相談ください
払戻しの請求は、定款の定めに基づく権利です。請求そのものを拒むことは容易ではありませんが、算定の基礎、支払いの方法及び時期を整えることで、医療の提供を続けながら解決する道を探ります。

採り得る手段を、一覧にしてご覧いただきます
01定款と設立の時期の確認
払戻しの定めの有無と内容は、各医療法人の定款によります。
平成19年4月1日より前に設立の認可を申請した社団医療法人には、持分の定めを置く例があります。同日以後に申請した医療法人は、残余財産の帰属すべき者が国、地方公共団体、持分の定めのない医療法人等に限られます。
根拠医療法第44条第2項第8号・第5項、良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律(平成18年法律第84号)附則第10条第2項
02資格の喪失と請求する者の確定
退社、除名又は死亡の別と時期により、請求する者と算定の基準日が定まります。
社員たる資格の得喪は定款で定める事項です。死亡による場合は相続人が請求権を承継するため、相続人が複数のときは、誰が請求できるかを整理します。除名による場合は、除名の手続が定款に従っていたかも確かめます。
根拠医療法第44条第2項第8号
03払戻額の算定の基礎の検証
払戻額は、資格を喪失した時点の法人の財産の評価額を基礎に算定されます。
最高裁判所平成22年4月8日判決は、「出資額に応じて」払い戻す旨の定款の定めを、資格を喪失した時点の法人の財産の評価額に、総出資額中の当該社員の出資額の割合を乗じた額の払戻しを認めるものと解しました。不動産や医療機器の評価、負債の計上、出資の割合を一つずつ確かめます。
根拠最高裁判所平成22年4月8日判決
04減額・分割払いの交渉と和解
支払いの額、時期及び方法を合意で定め、医療の提供と資金繰りへの影響を抑えます。
請求の額や経緯によっては、権利の濫用に当たるかも検討します。合意の内容は和解書に定め、清算の条項により同じ請求の蒸し返しを防ぎます。
根拠民法第1条第3項、第695条、第696条
05持分なし医療法人への移行の検討
残る社員の持分が将来の請求の原因とならないよう、移行の計画を検討します。
持分の定めのない医療法人への移行計画の認定は、令和11年12月31日まで受けることができます。移行計画に記載する移行の期限は、認定の日から5年を超えない範囲です。
根拠平成18年法律第84号附則第10条の3第4項第3号・第5項
結果は保証できません。既に資格を喪失した社員の払戻しの請求権は、後から定款を変えても当然には消えないと考えられます。方針は、請求の内容を確かめてから定めます。
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当事務所が選ばれる理由をご説明します
M&A、事業承継及び株主間の紛争を中心に取り扱い、この分野のご相談に継続して対応しています。
代表弁護士は、長島・大野・常松法律事務所を経て、当事務所を開設しました。
慶應義塾大学ビジネス・スクールとペンシルバニア大学ウォートン・スクールで、株式価値評価理論及び交渉理論を専攻しました。
2024年(令和6年)10月、株式買取請求権で最高裁判所の逆転判決を得ました。
『非上場会社における少数株主対策の手法と実務』(日本法令、共著)及び『中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策』(清文社)を執筆しました。
お電話は8:00〜21:00(土日祝含む)、お問い合わせのページは24時間受け付けています。
代表弁護士 土屋勝裕弁護士法人M&A総合法律事務所/東京弁護士会
『医療法人出資持分払戻請求権大全』(Independently published、令和6年7月発売)ご相談から解決までの流れを、段階に分けてお示しします
弁護士費用は、弁護士費用一覧のページをご覧ください。初回のご相談で、見込みを具体的にお伝えします。
弁護士費用一覧を見る定款に「社員資格を喪失した者は、その出資額に応じて払戻しを請求することができる」といった定めがあれば、請求そのものを拒むことは難しいのが通例です。まず定款の文言、資格を喪失した時期及び請求額の算定の根拠を確かめ、金額と支払いの方法を検討します。
足りるとは限りません。最高裁判所平成22年4月8日判決は、「出資額に応じて」払い戻す旨の定款の定めについて、資格を喪失した時点の法人の財産の評価額に、総出資額中の当該社員の出資額の割合を乗じた額によると解しました。
争う余地があります。財産の評価の方法、不動産や医療機器の評価額、負債の計上の漏れ、出資の割合の計算を一つずつ確かめ、相手方の算定との違いを特定します。評価の資料を早めに整えることが大切です。
分割払いや支払時期の調整を交渉します。期限の定めのない債務は、請求を受けた時から遅滞の責任を負うため(民法第412条第3項)、放置せず、支払いの計画を示して協議します。合意の内容は和解書に定めます。
払戻しの請求権は相続人に承継されます。相続人が複数いる場合は、誰が請求権を取得したか、遺産分割が済んでいるかを確かめ、相続人全員との間で解決できる形を整えます。一部の相続人とだけ合意すると、他の相続人から請求を受けるおそれがあります。
移行は、残る社員の持分を将来の請求の原因としないための方法です。既に資格を喪失した社員の請求権は、その時に生じているため、移行によって当然に消えるものではないと考えられます。移行計画には、持分の放棄又は払戻しの見込みも記載します。
定款、出資者名簿、設立の時期が分かる資料、直近3期の決算書類、相手方からの請求書や内容証明郵便、これまでのやり取りが分かる資料があれば、より正確にお答えできます。手元にない資料があっても、ご相談を承ります。
本ページの記載は、一般的な法制度と当事務所の取扱いの説明であり、個別の事案について一定の結果を保証するものではありません。見通し、要する期間、金額その他の帰結は、事案ごとの事実関係と資料によって異なります。